AWS SAA の学習リソース ~ ChatGPT を添えて~

AWS Certified Solutions Architect - Associate を取得しました。

Associate 資格に対して、「普段AWSを触っていて、ベストプラクティスを知っていればちょっとの勉強で取得できそう」と思っていませんか? 私は思ってました。

しかし実際は、想像以上に範囲が広くて大変でした。受験後も正直落ちたと思ったくらい。舐めてかかってはいけません。 私のAWSの経験が2-3年というのはありますが、経験の長いエンジニアでも、試験範囲全てを触ったことがある人は少ないんじゃないでしょうか。 (DirectConnect, Snowball family, Kinect, ECS/EKS と全て知ってる方は少ないのでは...?)

ちなみに Associate を取得した理由は、取得すると会社の中で嬉しいことがあるからです。

そんなわけで体験記として、 勉強リソースについて書きます。 結局試験なので、一定の勉強時間を投下できれば何を使っても大丈夫だと思います。

何を使って勉強したか

勉強を始めるにあたって、何を使うのが効率的か分からなかったです。 ざっと調べると、

あたりが見つかるのですが、良し悪しがわかりませんでした。 正直なんでも良いと思ってたので、公式かつ無料の AWS skill builder を使うことにしました。

AWS Skill Builder

コースがいくつかあるのですが、試験対策用のページと思しき "solutions-architect-learning-plan-earn-a-learning-badge" のコースに Enroll してコンテンツを消化していきました。

試験範囲の分野を解説する動画やリソースへのリンク集になっています。 コンテンツごとに学習にかかる目安の時間がかかれており、合計で 220 時間あります(長過ぎる)。 取捨選択して飛ばしながら進めれば終わるかなと思ったのですが、試験が近くなっても 30% 前後しか終わってなかったので全てやるのは途中で諦めました。

良かった点

  • 動画リソースが充実している。
  • 動画は軽いし、速度も簡単に調整可能、スクリプトも説明もついてる
  • 試験の形式を確認できる動画がある。最初にやっておくと良い。

注意点

  • 過去のコンテンツも含まれているので一部内容が古い場合がある
  • 別のコンテンツで内容に重複もある
  • 英語

結論として、AWS Skill Builder を全部こなすのは試験対策として、また学習の観点からもあまり効果的ではないと感じました。

実際に AWS Service 触ってみる(おすすめ)

勉強する中で出てきたサービスやユースケースを実際に使ってみたりしました。

良かった点

  • 楽しかった
  • 周辺情報も一緒にインプットできる
  • 適当にRDSを立ち上げたら三連休明けに請求が $100 くらいになってたなど、ハプニングがあるので記憶に定着する

注意点

  • 学習になるとはいえ、油断すると思わぬ課金をされてしまう。(私は会社の学習用の AWS アカウントを使っていたので、反省はしつつもダメージが少なかった)

試験対策の観点では時間対効果が悪いかもしれないですが、学びとしては一番良いと思います。

Ping-t

試験4日前に、もっと問題を解いておきたいと思って、はじめました。

良かった点

  • オンライン問題集サービスで、SAAの問題を解くには無料で使える。
  • 問題数がたくさんあり、問題ごとに解説がある。とても良かった。
  • 日本語の方が解説が頭に入ってきた。最初から日本語で勉強しておけばよかったと後悔。
  • Ping-t だけで合格したという体験記もあるみたい。不思議には思わない。

注意点

  • 日本語のみ。私は英語で受験したので、他の英語問題*1も使った

もっと早く使い始めればよかったと感じています。非常におすすめです。

ChatGPT

ChatGPT は Plus を契約していますし、当然何度も使ってました。しかしやはり万能ではないです。

良かった点 - 似たAWSサービスの違いをチャット形式で雑に質問できたこと。 - "雑に" というのがポイント。自分の理解度に合わせて、十分な理解まで最短でたどり着ける感覚がとても助かった。

注意点

  • 聞いた内容が正しいかは分からないので、気をつけないと誤った理解をしてしまう。
  • 問題作成も依頼してみたのですが、他の問題サイトと比べ、実際の問題と乖離がある感触でイマイチ。
  • 問題自体はネットにたくさんあるので、ChatGPT に出してもらわなくても、既存のリソースを使い尽くせば良い。

問題を作らせたりはできないですが、疑問に思ったことは自分の言葉でどんどん聞きます。

資格は目的ではなく、勉強するための手段

私は資格そのものに大きな意義を見出していないため、会社からの特別なインセンティブなどがなければ積極的に取得するつもりはありません。 ただ、勉強のためのマイルストーンとして試験を置いたことはあって、そこに一定の価値は感じました。メリットは、

  • 試験日を決めておけば、強制的に期限が決まる
  • 試験があるのでちゃんと勉強する気分になる

です。

今回も、期限がなければだらだらと AWS Skill builder の動画を見て、そのうち飽きて勉強をやめていたと思います。 オンプレ関連のリソースについても知ろうとしなかったでしょう。 なので、試験の予約を先にして、そこに向けて頑張って勉強、みたいな形で付き合っています。

おわりに

余談: 日程変更は24時間前がタイムリミットなのですが、試験 2日前の時点で勉強不足を感じてました。 そこで、 Ping-t をランダム60問で受験して、43点以上取れなければ試験日程を延期しよう、と決めて解きました。結果は、ぴったり43点でした。 内心延期したかったので、この数字には一人で笑ってしまったのですが、結果的には今回は良い方に転んだので良かったです。

Professional を受験するときはしっかり自信をもった状態で受けに行きたいと思います。